イタリアの教育
平成13年度教職員海外短期派遣(長野県団 第201団)
視察報告
小学校を訪問して
1.学校名 教育行政7区小学校 学年数 8学年、 学級数 37、 児童生徒数 871名 職員数 95名、 教員数 77名(男性1名、女性76名) 1)概要 ガスバレ チェッコーニ校長が私たちを出迎えてくださった。校長先生はこの学校の他に、午後訪問したドンボスコ小学校を含め、四校の校長を兼務している。また、小学校には幼稚園が併設されているので、幼稚園の園長もしていることになる。 この学校の特徴は時間割をA・Bの二つに分けてあることである。 A時間割は8:15〜11:15、 B時間割は11:15〜4:30。 Aでは国語、地理・歴史、算数などの教科の指導を担任の先生が行う。 Bでは、コンピューター・粘土・音楽・体育・外国語などの実技的な教科学習をする。複数担任で指導する。 途中で10分間のおやつ(家庭から持ってくる)タイムがあるという。 2)授業参観 幼稚園児が「アミーゴ・サーラ」という歌を歌ってくれた。その歌詞は「いろんな言葉を覚えたからいろんな友達ができる」という内容である。一生懸命に歌っていて、とっても感動した。 |
「アミーゴ・サーラ」を歌う幼稚園児 |
その後、四グループに分かれ、授業参観。3歳児クラスで絵に指やスポンジで色を塗る活動、4歳児クラスで音当てクイズ、園児全員でのワインづくりを参観した。 その後幼稚園で園児全員が集まりブドウを搾って葡萄酒づくりをする活動を参観した。子ども達は大喜びで、手で絞ったり、バケツに入れたブドウを足でつぶしていた。中には口に放り込んで食べている園児もいた。 小学校では、1年生の宗教の授業、2年生の算数で折り紙を使った「対称」の授業、3年生のコンピューターを使った算数の授業、4年生の国語で韻をふんで詩をつくる授業、5年生の体育「チェックボール」を参観した。 どのクラスでも先生の話を真剣に聴く姿が印象的だった。 |
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3)懇談会の内容 @障害児一人に先生が一人付くようになっている。また、宗教の先生が外部から一人来ている。 当日、フリーランサーティーチャーという英語を教える先生がいらっしやつた。ラティーナにはこのフリーランサーティーチヤーは7人いる。校内の先生が病気になったときに要請すると手助けをするという役割を果たしてくれる。時間給で1時間6万リラ。 |
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2.学校名ドンボスコ小学校 午後からは7区小学校から車で30分ほど離れたとこっろにある、ドンボスコ小学校を訪問した。 1)概要 この学校も幼稚園が併設されていた。水曜日と金曜日だけ小学校低学年は午後残って授業をするという。訪問日は水曜日だったので1・2年生の授業を参観できた。 2)授業参観 幼稚園の5歳児45名全員が、先生のギターに合わせて、太鼓・タンバリン・トライアングル・木の棒2本などを鳴らしながら行進するところを見た。1年生では、先生が言う色を塗る英語の授業、2年生は算数で自分の教室での位置についての学習を参観した。27人ぐらいの子どもに先生が二人いたことが、日本との違いであった。 3)懇談会の内容 @二人の教師が、協力して授業をやっていたが、二つのクラスに分けて指導することもできる。これは、二人の教師が話し合って決めている。 A教師が言うことを聞き、書き取る授業が多く見られた。 そのねらいは記憶することを大切にし、アルファベットを覚えさせることであった。 |
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